瀬公認会計士事務所  岩瀬哲正税理士事務所

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裁決・判例 要旨

050401  被相続人名義の土地建物につき、贈与する旨の公正証書が存するとしても真実贈与の意思はうかがわれず、相続財産を構成するとした事例
 
 審査請求人は、本件不動産について、本件相続開始前に本件公正証書に基づいて請求人の子らが被相続人から生前贈与を受けたものであり、本件相続財産ではない旨主張する。しかしながら、本件不動産の所有権移転登記手続及び使用収益の状況などに照らすと、被相続人は、本件公正証書に基づいて、孫らに対し本件不動産を真に贈与する意思を有していたとは認め難く、孫らも、本件不動産を取得したとする認識があったとは認められない。また、公正証書を作成した目的が、請求人が主張するように、孫らに対する相続税の節税のための生前贈与にあるとするならば、孫らの親権者である請求人を含めた当事者は、本件不動産についての贈与税の申告が必要であるとの認識を有していたとみるのが自然であるところ、本件不動産に係る贈与税の申告はされていない。そうすると、本件公正証書は将来の相続税の負担を回避するなど、何らかの意図を持って作成された、実体を伴わない形式的な文書であるとみるのが自然かつ合理的であり、本件公正証書によって被相統人と孫らの間に贈与の合意が成立していたものとは到底認められず、請求人の主張には理由がない。

(国税不服審判所 平成15年3月25日裁決)


<掲載しているものは、あくまでも一部の裁決・判例の要旨です。個別事案への適用に当っては、法令、通達、その他の裁決・判例等を十分に検討するとともに、必ず専門家にご相談いただきますようお願いいたします。>

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